グウェント クエンの印はどこですか?

Kafiristanがグウェントについてあれこれ書いていきます。

【グウェント】グウェントの抱える課題(2018/11月下旬現在)

HomeComing後のグウェントよりβ版のグウェントのほうが面白いという意見をチラホラと聞く。私も今のグウェントを楽しみながら「何かこれじゃない」という違和感を抱いている。今回は今のグウェントが抱える問題点を列挙していく。

カードの少なさ

4~5コストブロンズを絶対に入れないといけない構築であるのに、「使える」カードが少ないために固定されてしまう。そうなると「使えない」ブロンズをいれて我慢することを強いられてデッキを構築するか、「使える」ブロンズをいれてそれを生かす構築にするかという選択になる。勝てるデッキであるためには後者であることが強いられ、結果としてデッキの幅が狭くなる。

これを解消するためには「使える」低コストブロンズの種類を増やし構築の選択肢を与える必要がある。

デフレ環境

さて、カードを増やすといっても4コスト4点、5コスト5点が最低スタッツとなっている現環境では限界がある。スタッツ4点や5点の間でカードレパートリーを増やすのは至難である。そこで仮に4コストで5点のカードや5コストで6点のカードを増やしたら、それらのカードがメインで使われることになり、幅が増えたとはいえない。なのでやるべきことは4コスト4点という基準を引き上げることで、安直に言えばインフレさせることが求められる。

β版の頃もグウェントがインフレゲーなることに不満は多かった。しかし今はデフレにすぎるのであり、初期環境から改善を図る手段としてインフレを起こすのは健全であろう。また、拡張の余地を与えるためにも「ある程度」のインフレ化は必然の道であろう。ゲーム環境を壊さない程度のインフレ、これが難しい。

圧縮、展開の不足

β版はクリンフリッド団の斥候やエルフの斥候から偵察を呼ぶなど、圧縮してプレイしたいカードを引く確率を上げる手段が豊富にあった。これはグウェントの醍醐味の一つであったが、現在は圧縮するブロンズカードは少ない(逆に言えば圧縮できるワイルドハントの騎兵や刺青隊の精鋭は構築入りしやすい)。ゴールドには複十字や進軍命令が残っているとはいえ、コストが高く設定されている。召喚するカードを高く設定することで構築に入りにくくしているのだろうが、それでもプレーヤーは高コストを払ってまで採用しているのだ。

ウィッチャー3人衆の問題はここで話せるだろう。どの構築にも“必ず”という修飾語が付けられるほど採用されている3枚である。プレーヤーが21コスト12点に惹かれて採用しているのではない。(仮に21コスト12点の1枚のカードとして実装されていたら見向きもされないだろう。)ローチ込みで出せる便利な圧縮手段だから採用されているのだ。プレーヤーは圧縮したいのだ、決してβ版の面影を追いかけているのではなく勝つための手段としてそれを欲しているのである。

何故、圧縮手段を封じてゲームを作っているのだろう?製作者の意図がわからない。

スケリッジの強さ

その割にスケリッジは高圧縮デッキを引っ提げてランクに存在している。彼らには破棄という便利な圧縮手段を持っている。デッキ残り枚数を数枚まで減らせるうえに、墓地と山札を交換するというカードまである自由度はプレーヤーを惹きつけている。

スケリッジの強さは相手にダメージを与えておけばコンボを決められる点、クラフ・アン・クライトの強さ、獣シナジーを生かせるカードに代表されるブロンズカードの使い勝手の良さが挙がる。墓地を参照するというスケリッジの特性が彼らをグウェントの中で図抜けた勢力にしているのだ。

スケリッジを止める手段は他の勢力のスタッツを上げることで解消されるだろうか?追加するカードに、居続けることで効果を発揮するカードをスケリッジに実装するのは意味があるかもしれない。そう、命令カードだ。

北方の不遇

一方北方は命令アビリティという興味深いデッキタイプをもらったが、現在5勢力の中で最も勝ちにくい勢力である。なぜか?北方はブロンズカードの戦力値が低いわりに、盤面ユニットが継続的に居続けることで強さを発揮するカードが揃っている。ダメージを配備に持つカードが多い環境で彼らが生き残ることは難しいのだ。なにより北方は命令カードとそれにチャージを与えるカードによるコンボで成り立つ設計になっている。にもかかわらず低価の圧縮が少ないのである。

10枚という制約

北方の話と絡むのだが、手札が10枚しか持てないという仕様も北方に限らずプレーヤーの戦略性を狭めている。10枚しか持てないと2ラウンド目に7枚以上持っていると、3ラウンド目開始時にカードを破棄する必要がある。無理やり手札を7枚以下にしなければならないのはストレスである。無駄な動きはグウェントらしくないのである。

北方はさらにストレスを抱える。その10枚の中にコンボを決めるカードが揃っている、もしくは引けるカードが揃っていることは少ない。自分のしたいことが(相手の妨害がなくても)できないのはプレーヤーに北方の魅力を失わせている。(β版の時に北方に妨害を与えずに放置したら、どのような悲惨な目に合うかは周知のことであろう。)今北方は圧縮ができない、妨害が多い、コンボが決められない、相手にダメージを与えたくとも盤面に相手ユニットがいないという悪条件の下で生きている。圧縮ができ、妨害が少ない、コンボが決まる、兵器の攻撃対象がいるというのが北方には最適なのである。

補足:現在のグウェントで成立するデッキは破棄を生かして圧縮ができるスケリッジという勢力、ダメージに強い遺言を生かせ、墓地を捕食できるモンスター、アーティファクトを絡めたフィニッシュムーブが強いデッキ、そして単体戦力値が高くシリ・ダッシュを絡められるニルフなどである。これが製作側の望んだ展開であろうか?

アーティファクトの存在

盤面にアーティファクトを並べ合う、戦場に絵画が置かれるという状況はプレーヤーがユニットを置けば的にしかならないという判断から生まれたものだ。それをまともに食らったのが北方であり、プレーヤー心理に最も適した勢力がスコイアであった。

アーティファクトを相手にすると何が嫌かというと、アーティファクトを除去する手段を構築に入れなければならない、その割に出すほうは2個も3個もアーティファクトを出せてデッキコンセプトにそぐえるのに、対処するほうはスタッツの低いユニットを置かされ、除去手段を使い切ったらアーティファクトの効果を妨害できないのである。これはストレスである。

幸いなことに製作者はアーティファクトにアーマーを付けて、除去できるように変更を試みているようである。アーティファクト除去に専用カードを用意しないで済み、(たとえ形の上で0点ダメージとなろうとも)ユニットを置くことに意味を持たせられるのであれば、この試みには賛同できる。アーティファクトが少なくなれば、配備して終わり、というユニットよりも場にあり続けるユニットの価値が高まる方向に向かうのではないか。

デッキコンセプトの拡張は?

グウェントはダメージを与える、ブーストを与える、破棄する、公開する、盗む、奪う、墓地を利用する、スペルで燃やす、特定のカードの除去、場にあり続ける、ミル、圧縮する、タグを利用する、遺言、捕食、成長、継戦、耐性、決闘、吸収、チャージ、相手のダメージで大きくなる、伏せる、入れ替える、封印する、初期化する、アーマー、天候、アーティファクト、という戦い方をカードに組み入れてきた。さて、今後はどのようなコンセプトが実装されるのだろうか?コンセプトのストックの底が尽きているようではグウェントの未来は危なくなる。なにしろ、グウェントはリーダーの顔を殴るという便利な拡張方向がないのである。ハースストーンでいうところのTauntを実装することもできるかもしれないが・・・。製作者が拡張性のアイディアをどれだけ持っているか、多少の不安を持ってプレイしている。

2列化は妥当か?

最後はシステムの話。グウェントの制限は何かとプレーヤーを困惑させる。10枚という手札制限を掛けたこともそうだが、2列化して自由よりも不自由な環境になったようにも思える。カードの大きさからみればあの大きさを3列に置くのは間延びしているといえなくもない。しかし、システムとして2列にしたことで移動カードや列全体に影響を与えるカードの威力が上がった。プレーヤーにしてみれば、例えば竜の夢やレジスから逃れる手段が別の列に置くというものしかないのはストレスである。「3列なら分散させることで被害を軽減できるし、射程からも逃れられるのに・・・」と思ったのは私だけではないはずである。

2列化した意味とは?考えられるのは「奪われし玉座」に合わせた仕様にした、ということだ。「奪われし玉座」はメーヴが天才メノ・クーホルンの指揮によるニルフガード侵攻の前に国を失い、復権していく物語を描いたスピンオフであり、考えさせられる選択と登場人物の描き方、音楽とパズルの完成度の高い良作に仕上がっている。それはいいのだが、玉座に合わせた10枚制限と2列化がグウェント本体の足枷、つまりゲーム性を損なうものとなってはいないだろうか。

 

見出しに付けた問題点を解決すればグウェントが面白くなるというわけではないと断っておくが、「価値のあるカードを増やし」、「圧縮をしやすくして」、「スケリッジを抑え」、「北方の命令が生かせるようにし」、「2列化や10枚制限にゲーム性と高める方向の意味を与え」、「今後の拡張のアイディアを生み出していける」ことができればグウェントがDCGとして競争に勝てる作品に仕上がるのではないだろうか。素人考えを並べたが、グウェントが他のDCGに勝る作品と思うからこそ、改善を期待しているのである。

言うは易しなんですけどね。頑張れCD PROJEKT RED!

【グウェント】ホームカミング後のTips

HomeComingが来た後のグウェントで、一見しただけではわかりにくい仕様の解説をしていきます。随時更新予定ですので、間違いの指摘や説明してほしい仕様があればコメントください。

先攻後攻について

先攻になる条件は以下の通りです。

1ラウンド目

サーバーのご機嫌次第。

2ラウンド目

1ラウンド目の勝者。1ラウンド目を引き分けた場合は後攻であったプレーヤーが2ラウンド目の先攻となる。

3ラウンド目

2ラウンド目の勝者。

ホームカミング後でも1ラウンド目を取ることの重要性は変わっていません。1ラウンド目をとれて、手札差がなければ、3ラウンド目に後攻を取れます。

先攻後攻問題

グウェントがカードゲームである以上先攻と後攻は存在しますし、どちらが有利であるかという問題も生じてきます。β版のグウェントでは先攻不利という通説がありました。ホームカミングでは先攻に1回のマリガン権と、5点ブーストを任意のタイミングで与えられる「戦術的優位」というカードが盤面に置かれてるようになりました。これにより先攻の不利は多少和らいだのは事実です。後攻となったプレーヤーが先攻の置いたユニットを除去できるという点は変わりませんが、先攻がアーティファクトを使ってブーストすれば後攻は5点以上の除去をする必要があり、高い性能のカードを出すことになってしまいます。先攻とすればシメタものです。

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5点のコミは多いのか?少ないのか?この議論の決着にはもう少し時が必要だ。

さて、戦術的優位を初手から使えば置いたユニットの除去はされにくくなっていますが、テンプレではありません。マンゴネルのようなキーカードにブーストを与えても、後手は封印したり疫病や焦土といった点数関係なく除去できるカードで倒してくるかもしれません。先攻が考えるべきことはいつ戦術的優位を使うかということでしょう。それを考えるのがプレイスキルとも言えます。

そして2ラウンド目、3ラウンド目に各プレーヤーはそれぞれ3枚ずつのカードを引くことが出来ます。ただし、10枚以上の手札を持つことはできないため、10枚を超えた場合は墓地に移動してしまいます。この制限のため一見おかしな挙動をプレーヤーはすることになるのです。

各ラウンドのはじめに3枚ひけることから、1ラウンド目に手札を残り4枚までなら相手が途中でパスしようが勝ちに行っても、3ラウンド目に10枚の状態でスタートできるのです。逆に4枚以上残した段階で勝利した場合、3ラウンド目に手札が10枚以上になりますから、2ラウンド目に手札が7枚になるまで浪費するという挙動が必要になります。もちろん8枚の状態で3ラウンド目にいき、1枚を墓に移動させてもいいのですが、コンボカードが墓に行くのを避けることを考え、2ラウンド目に(1枚で勝ちが得られるのにあえて)2枚プレイするという挙動が取られています。

2ラウンド目の価値は3ラウンド目への下準備という意味合いがβ版よりも強いのかもしれません。1ラウンド目にどんなにカードを使おうとも6枚のカードを引けるという仕様が、3ラウンド目をロングラウンドにする傾向にしているのです。それでも2ラウンドを引っ張っていくことに意味はあります。というのもアーティファクトイースネのようにロングラウンドが得意でショートラウンドに点が出ないようなデッキを相手に、2ラウンドを引っ張り3ラウンド目を勝つという戦略はテンプレになりつつあるからです。相手によって、また自分のデッキによって2ラウンド目を手札を捨てるだけのラウンドにするか引っ張るかを選択するゲームとなっています。 

要約すると「以前のように先攻不利という状態ではない」「1ラウンド目は4枚残して勝利できるかを見極める必要がある」「2ラウンド目は3ラウンド目で不要なカードを捨てるラウンド」「2ラウンド目を引っ張る戦略も考える必要がある」「それでも3ラウンド目はお互いに10枚スタートが多い」という原則が生まれています。

用語解説

カードに書いてある能力の説明で事足りていない箇所の補足です。

アーティファクト

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カード左上にある杯のマークがアーティファクトであることを示している。戦術的優位を除いて現在18種類のアーティファクトがある。これらに共通するのは盤面に残り続け、アーティファクトを破壊するカード(12種類ある)によってでしか除去できないということ。相手がそうしたカードを入れていなければそのラウンドの間、ブースト乃至ダメージを与えられるのだ。

ホームカミング直後はアーティファクトのコストが安かったこともあり、アーティファクトを並べて点数を調整し、焦土やシーヒルで焼ききるというデッキが横行した。さすがに調整が入り、「絵画」と揶揄された盤面は以前ほど見かけないが、アーティファクトに寄せたデッキは今も健在である(弱点も露呈しています)。

成長

成長を持つユニットの点数より高いユニットを手札から出した場合、1点ブーストを得る。ただし成長は配備効果が発動し終えた後で発動するので注意。

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フォークテイルで1点の成長ユニットを消さないようにしよう。

耐性

マウスでクリックして与えていくダメージやブーストの対象にならない。無作為にダメージやブーストを与えるカードの対象にはなる。また列、盤面に作用するカードの対象にもなる。具体的には切り裂き、レジス、焦土といったカードの対象にはなる。

また反逆で対象とするカードの両隣に耐性がある場合も耐性持ちにダメージが入る。

継戦

たいていのカードはラウンド終了時に墓地に行くが、継戦は次のラウンド限定で盤面に残る効果を持つ。

命令

カードを盤面に置いたターンには効果を発動できない。発動できるのは次のターン。

勇躍

カードを置いたターンに命令効果が発動できる。・・・配備でいいじゃないか。命令を発動できるということで違いを見せているようだ。

チャージ

命令効果を使用できる回数。チャージを増やして強力なコンボを決めていこう。

Tips

・リーダーアビリティ乃至は命令アビリティを使った場合、手札を消費しないでパスすることはできない。慣れるまではこの仕様に足を取られるだろう。

・カードを使わずに墓地に送りたいときはカードを選択した状態で墓地に触ろう。右下にカードを放棄というコマンドが右クリックと共に出てくる。そう、墓地を触りながら右クリックすればいいのだ。(CS版がどうなるかは未定)

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スペシャルカード≠呪文。予見者で公開したカードがアーティファクトの場合、ブーストはしない。あくまで呪文。現在ある呪文は17種類。

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・封印≠初期化(ベース戦力値に戻す)。封印はカードの能力を封じるだけで、戦力値はいじらない。初期化(ベース戦力値に戻す)は能力は封じないが戦力値をベース値(カード詳細面左上にある数値)に戻す。

・カンビは自身の手札にカードがある状態(カンビを入れて手札が2枚)で発動する。相手だけ破棄させるという虫のいい話はないのだ。

・竜の夢のタイマーは相手のターン開始時に減る。つまり置いた直後の相手ターンで既にタイマーは2になっている。終盤に置く場合、相手の手札の残り手札が3枚になった時に置けば発動する。2枚では発動しない。

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一方で圧殺の罠。こちらもターン開始時と書いてあるが、相手の手札が2枚の時に置いても発動する。自ターン終了時にタイマーのカウントが減ると考えたほうが納得がいく挙動なのだ。ちなみに1枚の時に置いたら発動しない。

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・火薬技師は伏せた罠も破壊する対象にとれる。ただし破壊した罠の効果は発動しない。

・ワイルドハントの騎兵が最高戦力値を参照する場合は、最高戦力値が自陣と敵陣にある場合(同点の場合)でも効果は発動する。またワイルドハント自身が最高戦力値となる場合でも効果は発動する。

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・一方ワイルドハントの猟犬は最高戦力値ユニットに猟犬自身は含まれない。不思議。

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・ドルブラサンナの弓使い「敵軍ユニット1体にこのユニットとの間にある列差1つにつき1ダメージを与える」というわかりにくい効果。弓使いを後列に置き、敵後列ユニットにダメージを与える場合、そのダメージは3点。植木算の間の数と考えよう。

後列に置いた場合

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前列に置いた場合

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【グウェント】潜在力を持ったカード

「潜在力はピカ一!」「秘密兵器」「ダークホース」・・・,こう言ったフレーズが形容詞として用いられるモノって大抵しょぼいのです。グウェントにもそうした可能性を秘めたカードは多く存在しており・・・、今回はそんなカード達の紹介です。是非採用してみてください。

反逆

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7コストであるという手軽さ、戦術タグがあることでメノ・クーホルンから召喚できるという便利さ、耐性カードを巻き込んで処理できるという効用は強いです。相手が無頓着に「低高低」とカードを置いたときに楽しいターンとなります。戦術タグが生かされていない現状では目にすることは少ないですが、可能性を秘めた1枚です。

ヴァティエール・ド・リドー

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ニルフガードのかっこいいおじさんです。封印を持つユニットを奪えるという効果が文句なく強いのです。10点カードを奪えればこのターン23点ムーブですよ!何故使わないのでしょう!?

答は簡単で、封印を与える+リドーというコンボが現状のニルフガードでは実現しづらいのです。「封印ニルフ」がロマンに留まっている間は彼のナイフが輝くことはないでしょう。

奴隷狩り

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「TC130精神変転機、作動開始!」

現環境において4体のユニットが並ぶことは珍しくありません。最低戦力値とはいえ、3点でも奪えれば5コスト7点ムーブなのです。環境の変遷によってこのカードが毎試合見られていくような現象が起きるであろうことを予言しておきましょう。

ヴァンダーグリフトの刃

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兵士北方というジャンルがあるのですから、刃を採用することも考えられるはずです。ドラウグと競合するわけでもありませんので、ロングラウンドで輝いてくれるでしょう。さらにアーティファクトへの警戒が減った今の環境です、大いに働いてくれるでしょう。

問題は9コストという重さと、召喚されたカードを対象にしないという融通のなさにあるでしょう。

カランシール

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戦力値を1に変えたところで痛くないカードがモンスターには揃っていますので、例えば遺言ユニットを召喚すればかなりの脅威になります。操る者よりもコストが1安く、しかも相手陣に召喚しないのであれば普通に採用してもいいでしょう。現環境で遺言モンスターがそこまでいないことが彼の活躍の機会を奪っています。

エレヤス

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スケリッジにいれば良かったですね。というカードですが、ちょっと待って!スコイアにはアーティファクトという強力なテックカードがあるじゃないですか。敵にダメージを与え、自身にブーストをかけてフィニッシュムーブとして用いれば15点ムーブくらいは出ます。

問題は敵味方関係なくブーストとダメージを与えてしまうところ。使い時が難しいです。

カールドウェル伯爵

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8コストで10点なんですよ!BIGモンスターでスタメン入りしていいカードじゃないですか!捕食してもよし、フィニッシュムーブにしてもよしの優秀なカードです。

やっぱり悪評が先に立つのかなぁ。

 

スケリッジは・・・使えるカードが多すぎますね。

【グウェント】GwentUp Meta Report #30, 04–10 Aug より読むメタ

・9強12弱と書くと不具のハラルド先生は怒るでしょうか

ジャンカルヴェイト、アンクライト、フォルテスト、ダゴン、ブルーヴァー、エムヒルイースネ、ウーヴィス、アラキス・クイーンの9名がランクにおいて9割に迫るシェアを占めています。試みに今のランクで目にするデッキを挙げますと

錬金、公開、兵士(ジャンカルヴェイト)

大剣、古参兵、船コントロール(アンクライト)

高圧縮北方兵士(フォルテスト)

ユゴン(ダゴン

ショープスコイア(ブルーヴァー)

楯ニルフ(エムヒル

焦土イースネ、若干スぺスコ(イースネ)

公開(ウーヴィス)

捕食(アラキス・クイーン)

ごく稀にイムレリス

とお目にかかるデッキタイプは9割のシェアを持っているリーダーたちです。これはリーダーの性能の差なのでしょうか?それともデッキを創造するプレーヤーが固定概念にとらわれているのでしょうか?

さて今週もGwentUp Meta Report #30, 04–10 Aug(https://gwentup.com/report/18/30

) よりメタを見ていきます。

・大剣の減少

大剣を育て、ハラルドテンジェのコンボで点を出す大剣アンクライトは主にフォルテストの利用率が上がったことで大剣への除去が多くなり、シェアを落としている印象です。アンクライトも大剣1本ではなく、除去中心のデッキに強い古参兵を持ち込むことが増えています。もちろん大剣は勝率の面でTier1を維持し続けるでしょうが、プレーヤーが除去に次ぐ除去にどれだけ耐性を得るかがポイントになります。

・ジャンカルヴェイト時代へ

ついにジャンカルヴェイトが一つ抜け出たシェアを持ちました。人気を押し上げた要因は錬金ではありません。公開を組み込んだカルヴェイトが見直され、テンポの良さで勝ちに持っていけるデッキが注目されているのです。従来の錬金や兵士Swarm、ノヴァなど幅の広いデッキを作れるカルヴェイトが新たなデッキタイプを引っ提げてランクで暴れています。勝率こそ大剣にはかないませんが、カルヴェイトが8月後半に向けて独走するのか楽しみなところです。

↓公開を組み込んだカルヴェイトの一例

www.gwentdb.com

・フォルテストが越えるべき2人の男

フォルテストは7月8月にかけてよく目にするようになりましたね。高圧縮で除去も豊富にあり、レダニア軍の騎士見習いのブーストで勝っていくデッキはプレーヤーから好評なようで、デッキだけを見た時には「これのどこが強いのだ?」と思わせながらも結果を出しています。

問題はアンクライトとジャンカルヴェイトに負け越しているということです。とくにニルフガードのアシーレはフォルテストの天敵と言ってもいいでしょう。2強のリーダーに勝ち越せないようでは人気も落ち目となりかねないので、何らかの改良が求められるでしょう。

 

8月もいよいよ佳境。ランクではカルヴェイトの独走に入るのか?そしてグウェントの未来を握るHomeComingの一端が今月こそは見られるでしょうか?

 

【グウェント】ドワーフスコイアの復活

かつてTopTierに君臨していたドワーフスコイア。

しかしイスリンやイオルヴェス:瞑想を擁していた時代は過ぎ去り、大剣や錬金といった人間族の跋扈を許している・・・。

復権せよ、ドワーフの兵どもよ!

ということで、ドワーフスコイアが戻ってまいりました。

今回紹介するのはArthurHucksake氏による"Dorfs Can Be Good"です。

www.gwentdb.com

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かつてのドワーフスコイアは7点ブーストを与えるドワーフの守衛が採用されていましたが、列移動で相手を妨害するほうが何かと便利なことを踏まえドワーフの傭兵が入っています。

またドワーフのブロンズカードが3枚手札に来てドワーフの扇動者が腐ることを防ぐためにウリヘッド旅団の将校が入っています。

エスケスは大剣を1撃で葬れるユニットですが、他のユニットで代替が利きそうです。途中からイグニに変えました。

このデッキの課題

除去に乏しい。シーヒル依存であり、彼がデッキの底に眠っているとつらいです。ですのでエスケル⇒イグニというのは本格的に考えるべき案でしょう。幸いこちらにはドワーフの傭兵がいます。得点が同じユニットを同列に並べるという行為はあからさまですが、背に腹は代えられません。

上位陣は点数をずらすことを何でもないことのようにこなすので、シーヒルでもつらい場面が多くなります。

マリガン

ドワーフの扇動者は可能な限りキープ。ただしバークレー・エルスから扇動者を引く可能性を残したいなら1枚は返す。

ドワーフ義勇兵は返す。ドワーフの散兵と傭兵はどうしたって1枚くらいは手札に残るだろうから、ウリヘッド旅団の将校をキープしておく。

シルバーはデニス・グランメルを戻して後はキープ。というのもブルーヴァーからデニス・グランメルを出したいからだ。単体でデニス・グランメルを出すのは弱い。

ゴールドは全キープで。デッキの底に居続けたらGG。

戦い方

ブルーヴァーからデニス・グランメルのムーブは初手で出すのも結構ですが、ドワーフを並べてベースアップできるといいでしょう。一方で、散兵と傭兵をウリヘッド旅団の将校で返すムーブは11~13点なので、将校はデニス・グランメルでベースアップした後で返すと12~14点となっていいでしょう。(並べる→デニス→将校)

ドワーフ義勇兵を1ラウンド目に出したいところです。ドワーフの扇動者から出せればベスト。

バークレー・エルスや偵察で圧縮を進めます。そうしないとゴールドカードが引けない事態になります。火力不足に陥ることは少ないのでラウンドを取ることはできますが、点数を揃えてまとめて焼かれることは絶対に避けましょう。時には散兵で3点以下のユニットを倒すムーブで済ませることも大事です。

シーヒル>>>>イグニなので、イグニは早めに使ってOK。シーヒルはイグニよりも慎重に使いましょう。(へぼグウェントイグニよりシーヒルをかわいがり)

最終ラウンドにはアグレイ、ハットリが残っていると勝てます。

ランク20まではスムーズにこのデッキでいけます。が、20から上になると大剣や古参兵に相当苦戦しました。(デッキより私の実力不足なのでしょうが…)

 

使いやすい、デッキ圧縮も優秀、で(ランク20までは)勝てるデッキです。皆さんも使ってみてはいかがでしょうか?

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「俺に頼るようでは4000より上にはいけないということを教えてやろう・・・」 

【グウェント】GwentUp Meta Report #27, 14–20 Julより読むメタ

GwentUp Meta Report #27, https://gwentup.com/report/18/27

今週も2強です。おしまい。

では味気ないのでもう少し、メタレポートから探っていきましょう。

尖れ、思うがままに

先週と比べた時、"popularity"の変化はフォルテストがウーヴィスに抜かれたくらいで上位陣に変化はありません。ですが、勝率を見た時に「アラキス・クイーン」「不具のハラルド」「ヘンセルト」が上位にいるのです。

アラキスは捕食ネッカー、ハラルドは斧兵スケリッジであり、ヘンセルトは騎士を3体呼ぶデッキであることは言うまでもないでしょう。これらのデッキが勝ちを稼いでいるのです。

捕食はマンドラゴラ、口輪、そしてイグニかコーラルがいればEsc→Enterを押すだけのデッキでしたが、今大剣と焦土イースネ以外にそうしたカードを入れているを採用しているデッキは少ないように思えます。捕食側も召喚陣やおとりを使うことでネッカーの繁殖につなげています。ネッカーの天敵であったスワースもショープデッキの跋扈により採用率は低く、ネッカーには居心地の良い環境なのかもしれません。

斧兵は勝率こそ5割を超えていますが、大剣というどうしても倒せない相手、月明りを張れるダゴン、ブースト合戦ならNo.1の捕食が彼の前に立ちはだかっています。縦に並べる錬金に相性がいいので食べていけているデッキなのでしょう。

ヘンセルトはケイドウェン騎士を3体並べるムーブが強いだけではありません。焦土やレテンマース、セルトカークを用いたムーブで除去もあり、ステニス王子やディクストラで圧縮もできる。使ってみると派手さはない強デッキとして仕上がっています。

トップ2強に太刀打ちできることが証明されれば、この固定されたメタに変動が来るかもしれません。

落日のラドヴィット

ラドヴィットは落ちるところまで落ちたようです。封印できる能力が生かせない、ノヴァに頼ったデッキが多い、フォルテストやヘンセルトのほうが点数が出る、アーマーの得点では限界がある・・・etc.。火力不足が否めないラドヴィットを再興させるのはひらめきを持ったプレーヤーか、それとも調整で救済する開発陣か・・・、願わくば前者であってほしいものです。

皇帝陛下、そのカードに触手を伸ばすのはおやめください・・・!

エムヒルの主力は楯ニルフです。ヴェセミル、トリス、レオボンハート、勅令のゴールドを使いブーストするデッキを使い続けて勝率5割弱で推移しています。さて、皇帝はこの状況を満足しているでしょうか?

「余の得意とする密偵どもも健闘しているようだが、忌々しいアンクライト一族には勝てていない。といってミルでは勝てぬし、裏切り者のレソを用いるわけも・・・。巷ではショープがペットとして可愛がられているのか・・・。ん?ミルとレソ、ショープを組み合わせれば・・・。これはいけるかもしれん!おい、誰か!ショープミルレソレジスを作ってこい!」

「陛下、どうか正気を保ってくだされ。下手物を組み合わせてうまくいった試しはありませんぞ!」

「余の忍耐を試すような真似はするな。」

「それはラドヴィッドめのセリフですぞぉぉっ・・・」

バタン。

という茶番がプレーヤーの脳内であったのでしょう、ショープミルレソレジスというデッキが生まれています。統計には出てきていませんが、現在の環境に飽きたプレーヤーが何をしでかすか分かったものではありません。皇帝の狂気がランクで通用するのか、期待しないで見守りましょう。

最後に

HomeComingに注力している開発陣に一つお願いがあります。大剣と錬金、少し弱体化して環境動かしませんか?ヘンセルトが巻き上げ機1枚失ったとたんにTopTierから滑り落ちたように、2強デッキも1つねじが外れれば都落ちすると思います。例えばディムンの海賊長を破滅持ちにするとか、蘇生をゴールドにするとか。軟膏から復活するユニットに破滅をつけるとか、マハカムのエールのブーストを3点×列にするとか。そうすればTier2でくすぶっているデッキやラドヴィットも注目を受けるでしょう。環境を変えるトライを続けることでプレーヤーの飽きを解消できるはずです。そうなればメタリポート書くネタを探すのが楽になります。

【グウェント】用語集(随時更新)

グウェントは他のゲームと違い専門用語がそこまで出てくるわけでもありませんし、「交換」といった用語はカーソルを当てればわかるようになっています。それでも出てきてしまうわからない用語やグウェント界で使われる言葉を集めてみました。

(カーソルを当てればわかる用語は割愛しています。)

追加してほしい用語や、誤りがあればコメントいただけると助かります。

・3婆

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ウィスベス・ウィーヴィス・ブリュエスのこと。ウィッチャー3をプレーした方なら強烈なインパクトのあるキャラを思い出すだろう。「この世にダダのものはないの」。

・DJ

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ディクストラ・ジギスムントの頭文字をとった綽名。ヘッドホンをのせたオリジナルカード(ただのクソコラ画像)がRedditにあったりする。

・GwentStone(グウェントストーン)

ミッドウィンターで実装された場外からカードを持ってくるランダム要素(RNG)の多いカードが使われる環境を揶揄した名称。ハースストーンはヨグ=サロンを初めとしてぶっ飛んだRNG要素が詰め込まれているし、ベン・ブロードだからしょうがない。しかしグウェントはRNG要素がない実力ゲームだろ?という認識があったため、追加されたRNGにプレーヤーは不満を持った。そこで5月にパッチが入り、ブロンズのRNG系カードは能力が変更された。

・Swarm

「群れ・大群」という意味だが、グウェントにおいては多数のユニットを展開し、その数を生かしたブーストを行って勝利を目指すデッキに対して使われる。イェネファーやトリス:蝶の呪文はいいお供である。

・Radovid Africa(ラドヴィットアフリカ)

アーマーラドヴィットの俗称(通称なのか特定のデッキを指して言うのかは不明)。JJPasakという配信者が大会の予選中にlol_africaというリスナーにプレイミスを指摘された。それにJJPasakが汚い言葉連発で罵ったのである。その時対戦相手が使っていたデッキがラドヴィットデッキであったことと合わせて生まれた言葉。

↓狭義でRadovid Africaと言われるデッキはこちら。

www.gwentdb.com

・牛爆弾

死体投射器から出されるユニットのこと。初期の頃はお世話になるが、タイマーが2であることからどうとでもなるので上位層では使われない。

・疑似継戦

モーグバーグや交換パッチ適用前の舞闘士のように継戦能力がないのにラウンドのはじめに盤面に出現するユニットのこと。

自傷スケリッジ

大剣スケリッジとも。ダメージがあってもリセット+ベースアップがあるアンクライトの大剣使いをディムンのロングシップでダメージを与えていくTopTierの力を持ったデッキ。

・熟女デッキ

YouTubeで配信しているある日本人プレーヤーが使っている婆やセイレーンを盛り込んだデッキ。

・ノヴァデッキ

シリ=ノヴァの能力発動のためにブロンズの同名カードを2枚にする構築のこと。ところが、来たるHomeComingにおいてブロンズの上限を2枚にする方針であることを匂わしている。

ハイランダーデッキ≒ショープデッキ

同名カードは1枚しか投入しない構築のこと。(アニヲタWiki(仮)より)グウェントではショープデッキと言われる。

・ハゲ

他のゲームではハゲは少ないが、このゲームには多すぎるため判別不能。一番かっこいいハゲはディクストラです。

・ミルデッキ

グウェントにおいては、主に相手のデッキを引ききらせることで一方的にドローし、勝利を目指すデッキ。高圧縮タイプのデッキの天敵。ランクに一定数存在し、大会にも登場していたが、数々の修正により現在ミルデッキはほぼ存在しない。試合時間が長くなることも敬遠される要因である。

・ユゴン

遺言ダゴンのこと。遺言で能力を発動させるユニットを詰めたデッキにダゴンが選ばれることが多い。霧を貼った時にフォグレットがデッキから出てきて圧縮が進むからである。

 ・ユニコーン

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イフアラクアックスのこと。一発で読める名前ではない。

・レソレジス

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ニルフガードにおいてレソでその列の高得点ユニット2体を封印吸収してそのブーストをレジスでこちらのものにするというコンボ。決まれば強力だが、現実はレソレジスが決まっても追いつけない点差が開いていることが多い。