【グウェント】GwentUp Meta Report #26, 07 – 13 Julより読むメタ
7月も半分が過ぎようとしています。グウェントのメタはどうなっているでしょうか。
GwentUp Meta Report #26, 07 – 13 Jul ( https://gwentup.com/report/18/26 ) よりメタを考えていきます。
錬金と大剣の覇権争い
2018年5月のパッチ以降、ジャンカルヴェイトとクラフアンクライトの2強は変わらないように見えます。ジャンは錬金ニルフ、アンクライトは大剣という主軸ですが、戦奴デッキや公開を組み合わせたジャンや、古参兵やGwentdbに載った船コントロールタイプのアンクライトと多少の幅があります。特に船コントロールがどこまで支持を得て伸びるのかに注目したいところです。
↓船コントロールデッキの一例
ショープパンデミックの予感
ダゴンとブルーヴァーは所属勢力がショープと相性がいいことから伝染病のように広まりました。トップ層を見るとダゴンはわずかに他のタイプに戻っているようですが、ブルーヴァーは依然としてショープに頼ったデッキが主流となっています。シーヒル、アグアラ、ショープ、トリスのゴールドで固められたショープスコイアはこのまま終盤まで残り続けていくのでしょうか。
統計には表れていませんが、ブラン王やラドヴィットにおいてもショープが採用されています。ランク終盤にもしかしたら、ショープブランが上位ランクにいるという未来もあるかもしれません。
フォルテストの雄姿
フォルテストは北方諸国を代表して上位Tierに踏みとどまることが出来そうです。使用率こそ2強とショープには及びませんが、勝率はいいようです。大剣と出会わなければ五分に近い勝負ができる=実力勝負になることがプレーヤーに理解されたのでしょうか。そうであれば6月後半の勢力チャレンジはいい効果をもたらしたといえます。
ヘンセルトも統計上はいい勝率です。巻き上げ機を失っても愛好者はいて、捕食や斧兵のリーダーたちのようにニッチとして生きていますが、大衆の前に「勝てるデッキ」であることを証明するその日まで健闘していくことでしょう。
楯ニルフの凋落
2018年6月の勢力チャレンジの期間に楯ニルフが流行ったのを覚えているでしょうか?そのブースト能力から一部のデッキは2枚あっても追いつくことが出来なかった脅威のデッキでしたが、今や公開デッキの後塵を拝しています。点数が揃いやすいこと、蛇流派によりゴリゴリ削られること、大剣にも負けることから不人気となったのでしょうか。こうなってはエムヒルの頼みは密偵ニルフです。マニアしか使っていませんが、5部の勝率を出して健闘していますよ。
ランク終盤へ向けて
今後のメタで注目されるのは船コントロールがどこまで伸びるか、捕食や斧兵に手を出すプレーヤーが増えるか、そしてショープがどのリーダーと結んで悪さをするかということでしょう。錬金と大剣の2強は・・・まあ変動はないでしょう。
【グウェント】どう考えてもおかしいカード達
グウェントで強カードを挙げろと言えば、ディクストラやシーヒルなどを挙げるでしょう。
しかし中には存在意義が現在(あるいは登場当時から)失われて、放置されたカードがあります。今回はそうしたカードを各勢力から一枚ずつ紹介していきます。スコイア=テルを除いて全てブロンズカードです。スクロールする前に予想してみるのもいいでしょう。
・ニュートラル
「胞子」
何れかの列にある全てのユニットに2ずつダメージを与え、その列から「恩恵」を取り除く。
私はこのカードが何故実装されたのか、理解できていません。列全体にダメージを与えるなら切り裂きが既にありますし、恩恵を取り除くならせめて災禍を与えるくらいは欲しいところです。この中途半端なカードは錬金術のタグがあれば、錬金ニルフあたりに採用されたのでしょうが、オーガニックなのです。・・・オーガニックには切り裂きがあるのです!
・ニルフガード
「攻城技師」
戦力値6:乗組員を持つ。味方ユニット1体に5ブーストを与える。
ニルフガードのブロンズで一番使われていないカードと言ってもいいでしょう。ニルフガードに乗組員を利用できるユニットはいませんし、5ブーストでスタッツ11点なら「ほかのカード入れましょう」となります。
ちなみにこのカード以前は「ブロンズかシルバーユニット1体を継戦にする」という能力でした。この能力ならベースアップしたカードもしくは相手が投げてきた密偵カードを継戦するという使い道があったのです。(さらに言うならこのカード以前はゴールドも継戦の対象にできました。強すぎ!)
・スケリッジ
「ディムンの密売人」
戦力値10:あなたの墓地にあるブロンズユニット1体をデッキに戻す。
このカードはミッドウィンターの大型拡張で追加されたカードで、能力は変わっていません。そしておそらく一度も強いという評価が与えられないでコレクションに眠るカードです。
そもそもグウェントはデッキを圧縮することで強カードを引く確率を上げるゲームです。そしてスケリッジは墓地に破棄したカードを復活させて戦う勢力です。それを「デッキに戻せるカード追加しました!」と言われても、「単体バニラ10点のカードを手札に戻すのはリスク高すぎ」とみなされてしまいます。試行錯誤して破棄スケリッジに採用する動きも見られましたが、破棄スケリッジ自体の衰退も絡んでだれも見向きしないカードとなっています。
・北方諸国
「バン・アルドの教官」
戦力値10:あなたの手札にあるカード1枚を、あなたのデッキにあるブロンズ「スペシャル」カード1枚と交換する。
北方諸国随一の使えないカード。交換という能力はいいのです。手札事故を軽減できるなら喜んで入れます。しかし、何故「ブロンズスペシャル」を引いてくるのか。
スペシャルカードは原則としてスペシャルカードをデッキから引っ張ってくるユニットと一緒に使用します。そうすることでデッキ圧縮を行いながらターンの得点を出すのです。その原則をこのカードは無視しており、当然使われないのです。
以前の能力のほうがまだ使われるでしょう。「カードを1枚マリガンしてもよい。ただし、ブロンズの呪文か錬金術を選んで持ってくる。そのあとデッキをシャッフルする。」という能力は必要な呪文or錬金術を持ってこれるのですから、まだ使う気が起きますね。
・スコイア=テル
スコイア=テルは優秀なカードが揃っており、戦力外とみなされるカードは稀なのです。そう・・・あのカードを除いては。
「モレン」
戦力値8:伏兵:ユニットが敵陣にプレイされると表向きになり、そのユニットに7ダメージを与える。
このカードはスタッツ15点で悪いものではありません。しかしシルバーカードが15点程度ではダメなのです。さらに問題なのはこの伏兵能力、相手が配置したカードにダメージを与えることはできても、その配備能力を打ち消すことはできません。・・・何のための伏兵なのでしょうか。配備能力を打ち消せるからこそ、相手は考慮してカードを置くのです。能力は発動するなら、何の気兼ねなくカードを出すことが出来ますので読み合いになりません。ミッドウィンターのアップデートで能力が現状のものに変化したことで誰も(余程伏兵に寄せたデッキ出ない限り)使いません。
・モンスター
「アークグリフィン」
戦力値10:配置列から「災禍」を取り除く。
・・・ほぼバニラ10点のオブジェクトです。災禍を除くならシルバーカードで充分ですし、モンスターは自陣に月明りを貼って災禍を除くことができます。これもミッドウィンターのアップデートで「どちらかの墓地にあるブロンズカードを1枚別の墓地に移動する」という能力がなくなりました。何故なくした!
「どちらかの墓地にあるブロンズカードを1枚別の墓地に移動する」という能力は墓地からユニットを復活できるスケリッジ、相手の墓地からブロンズユニットを盗んでくるニルフガードの思惑を阻止できるのです。さらに災禍除去というオマケも付いたアークグリフィンは良カードとして採用されていました。.現在翼を剥がれ、コレクションに眠っています。
2018年7月現在グウェント製作チームはHomeComingに向けた大幅な改変を行う準備をしています。ミッドウィンターの大型拡張をそこに向けた過程と(好意的に)とらえるならば、今回挙げた使えないカード達はこれから良くなる可能性を秘めた孵化期間なのでしょう。全てのカードが使われるほどの能力に変更されるというのは期待しすぎかもしれませんが、せめて彼らがコレクションからデッキにはばたく日が来ることを祈るとしましょう。
教訓:戦力値高くすれば使ってもらえると思うことなかれ。